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家族からのメッセージ

ご無沙汰しております。

皆様のご厚意により受けることが出来た手術から三年が経とうとしています。
ゆうりもその中に宿った新しいお友達とも仲よくしている様子で、 そのお友達もとてもゆうりによくしてくれているように感じます。
この3年間はそれまでの6年以上にめまぐるしく日々が過ぎ、 今までゆうりと、私たち家族が経験する事が出来なかった事を経験できた三年間でもありました。

ゆうりの術後の経過としては、気になる部分もありますが、そう言った部分を気にさせないくらいの元気さをいつも見せてくれています。
帰国後数度の検査手術を行いましたが、結果は良好であり、今も元気に走り回ってお友達とも楽しく遊んだり、ゲームを楽しんだりしています。

ゆうりは現在学校でボランティア委員に所属しており、この間も小学校のバザーにおいて委員会のお仕事でレジ係をしたり、 お友達と校内を回ったりと楽しんできました。
手術後は身長も伸び、少しお姉さんのようなふるまいを覚えてきたかのようにも見えます。
成長を見守る幸せを分け与えてくださった皆様に改めてお礼を申し上げます。
ありがとうございます。

2013年12月 7日 父 健史 


9月1日、手術から6カ月の療養生活を終えて帰国し、大阪大学付属病院で検査を行い18日に退院、無事家に戻ることができました。帰国後の検査の結果も、心臓の動きに関しては特に問題ないだろうということでした。

渡米以来、ご支援くださった皆様に、ゆうりと共に「ありがとうございます」と言うことを心に思い描いていました。先日の記者会見の中で、ゆうりが大きく力強い声で「ありがとうございました」と言った時は、感動で体が震えました。
いくつものハードルを超えてゆうりの元気な笑顔をお見せすることができたことは、ご支援いただきました皆様のおかげです。改めて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

ちょうど1年前、病院の先生からゆうりの心臓は限界に近づいていると告げられ、私たちは真っ暗な闇の中にいるようでした。 そんな私たちに、それぞれの限界以上の活動をしてくださった救う会の方々や、活動に賛同して応援、支援してくださった多くの方々が手を差し伸べてくださり、希望の光を見せていただき、その光をつかむことができました。

また、富山大学付属病院、大阪大学付属病院、コロンビア大学病院の医療チームのスタッフの方々、そして、ゆうりに心臓を提供してくださったドナーの方、ご家族を亡くされた悲しみの中で、この決断によって幸せが生まれるなら…と臓器提供を申し出てくださったドナーのご家族に、どれだけ感謝しても足りることはありません。本当にありがとうございました。
今一度ドナーの方のご冥福をお祈り申し上げます。

ゆうりの笑顔を見た時、ゆうりの身体の温かさを感じる時、感謝の気持ちで胸がいっぱいになります。ご協力くださったすべての皆様のおかげで今のゆうりがあります。

ゆうりは、生まれてからずっと多くの制限の中で生活してきました。
手術前は、心臓の負担を減らすための厳しい食事制限、1日のほとんどをベッドの中で生活していたため体重は10キロほどしかなく、脚もさわれば折れそうなくらい細かったのです。
最近の測定では、身長は106cmで10cmほど伸び、体重は15.5kgで5kgほど増えました。
脚や体もずいぶんしっかりし、顔もふっくらとしてきました。
今後は、免疫抑制剤などを飲み、感染症に気をつけながら生活していくことになります。
まだまだ小さいのですが、7歳の平均的な体の大きさに少しでも追いついてくれればと思います。

ゆうり自身も歩いたり走ったりできるようになり、毎日がいろいろな初めてでいっぱいで、全身でうれしさを表現してくれます。 家に帰り、久しぶりにお兄ちゃんと一緒に遊べるのが本当に楽しいようです。
学校にもできるだけ早く復帰させたいと思っています。
入学してから学校にはほとんど通えていない状態でしたので、ゆうりも友達と一緒に学ぶことを楽しみにしています。

今年7月11日に改正臓器移植法が施行されました。
この法案に関しては、賛否様々な意見があると思います。

私たちは、ゆうりの病気がわかってからずっと「待つ側」でした。
親として、子供が助かるためには臓器移植しか方法がないという状況で、日本で移植を行えないということは、非常にもどかしいことでした。しかし、法律が改正され、15歳以下の子供の臓器移植を行うことが可能になりました。「待つ側」としてこれほど嬉しいことはなく、特に子供が「助かる」可能性があるのに「助けられない」という絶望感を少なくすることができたと思います。

しかし「提供する側」として、子供の死を受け入れることは大きな悲しみを伴います。その中で、臓器を提供する決断をすることは非常につらいことです。私たちは、その決断を無駄にしないように強く胸に刻みつけ、頂いた命を大切に、新しい仲間として、家族として、パートナーとして、そして親友として、ともに歩いていきます。

ゆうりは恵まれたことに、皆様方のご尽力のもとアメリカで心臓移植をすることができました。アメリカでは日本に比べ多くの臓器移植手術が行われています。しかし、アメリカにおいても、ドナーのファミリーの方が臓器提供を決断するということは、大変なことに変わりはないと思います。

日本で実際に子供の臓器を提供するという認識が広がるには、長い時間が必要かもしれません。
しかし、多くの子供が臓器の提供を待っているのが現状です。
どういった形であっても関心を持ち続けていただきたいというのが私たちの願いです。

ゆうりはこれから多くの出会いを経験すると思います。
人との出会いもそうですし、新しい経験、楽しいこともあれば、つらいこと、悲しいことも…
そのすべてを力一杯感じて、太く、長い人生を送っていってもらいたいと思います。
多くの方々からいただいた、優しく温かいお気持ちをゆうりに伝え続けていきたいです。
本当にありがとうございました。

2010年10月 3日 父 健史 


いつも温かいご支援をいただきまして、本当にありがとうございます。

15日夕方、突然病室に移植手術チームの来訪があり「提供者が現れる可能性が非常に高まりました」 と報告をいただきました。
同日22:30より手術室で待機し、翌日深夜1:00より手術を開始しました。 予定時間は大きな問題が無い限り4時間程度とのことでした。

手術中に2回ほど「現在はこんな状況です」「非常に順調でした」と経過を教えていただきました。

悠里が大きな手術を受けるのはこれで何度目でしょう?
そのたびに、本当に不安な気持ちで手術室に入る悠里を見送ってきましたが、 執刀いただいた先生からの「無事終了しました」というお言葉とともに、 また私たちのもとに帰ってきてくれました。

術後の姿は何度見ても痛々しいものですが、こんなに希望に満ちた思いをしたことはありませんでした。

提供していただいた方、またそのご家族様への感謝の気持ちは言葉では言い尽くせません。
お預かりした大切なものは大事に紡ぎ、私たちはあなた方とともに生き続けていきます。

また、不安でいっぱいになっていた我々を、家族、救う会、そして応援、ご支援いただいた多くの方々が支えてくださいました。
手術の成功のご報告とともに改めてお礼を言わせてください。
皆様からいただきました優しさに溢れたお気持ち、お言葉のおかげで、ここまで来ることが出来ました。

悠里も今頑張っています。我々も頑張っていきます。
今しばらくの間、優しく見守っていただければと思います。

2010年1月16日 父 健史 


この度、皆様からの温かいご支援により目標額の1億4千万円に達しました。
心より御礼申し上げます。

11月24日に記者会見を行い、3週間に満たない短期間で目標を達成できたということは本当に異例なことだと聞いています。これも、多くの方々が悠里のための活動にご賛同頂き、ご支援くださったおかげです。

またこの3週間は、悠里への応援メッセージやプレゼント、私達家族にも激励のメッセージにをいただき、皆様の温かい心に触れて涙することが多い日々でした。不安で心が押しつぶされそうな時もありましたが、何度も支えていただきました。

皆様から頂いたあたたかい想いを悠里にもずっと伝え続けたいと思います。

「お手伝いしてくださってありがとうございます」
「ご支援してくださってありがとうございます」
「気持ちを広げてくださってありがとうございます」
「支えてくださってありがとうございます」
どれだけ感謝しても足りません。ありがとうございますと言うことしかできず、心が痛みます。
どうやって想いをお返ししたらいいのか、考え続けていきたいと思います。
手術を終え元気になった悠里と共に「ありがとうございます」と言える日を信じて今後も頑張っていきます。

このまま悠里の病状が安定していれば、悠里と私たちは12月28日にアメリカに渡航することになります。
悠里は自分のために皆様がご支援してくださっていることは漠然と理解していますが、テレビのニュースに自分が映っていたりと戸惑うことも多かったと思います。
心臓移植手術に対しても「ちょっとこわいな」と言ったり、多少不安を感じているようです。

悠里の不安を少しでも取り除き、支えとなるため父親の自分自身ももっと強くならなければなりません。

渡航、手術、リハビリと乗り越えなければならないことはまだ多くあります。
今後とも悠里を温かく見守ってくださることを心よりお願い申し上げます。

2009年12月14日 父 健史 


 悠里は心臓に重い疾患を持って生まれてきました。
1歳の誕生日を迎えることはできないだろうと宣告されたときは大変ショックを受けましたが、力強く成長していく姿に逆にどれだけ励まされてきたかわかりません。
悠里が一日一日命を繋ぎとめていることに感謝しながら毎日を送っています。

 3歳の時にペースメーカーを装着し、できるだけ他の子供たちと同じ生活をさせたいという思いで、保育所に通わせ小学校にも入学させることができました。
しかし、ペースメーカーの助けを借りても悠里の心臓の動きは限界に達してきたのです。

 入学したばかりの6月に入院、10月には危篤状態となってICUに入りました。
今は小康状態で一般病棟に戻りましたが、水分と食事を厳しく制限され心臓に負担をかけないようにしています。
今のままでは、今後病状が回復する見込みも無く、心臓移植手術を受けさせる以外に方法はありません。

 このまま、静かに終わりを迎えるべきなのか…
皆様のご好意におすがりして移植という可能性にかけるべきなのか…
本当に悩みました。
しかし、意識が無い中でも握った手を握り返してくる悠里の姿に突き動かされて、 移植をするという決断に至りました。

 担当の先生の御尽力により移植への道筋は開かれましたが、実際に手術を受けるには、救う会をはじめ多くの皆様のご協力を頂かなければなりません。

 どうか皆様、悠里が笑顔で走り回れるような未来を手に入れることができるよう、ご支援の程何卒よろしくお願い致します。

2009年11月24日    父 健史 

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